ネットワークビジネス（MLM：マルチレベルマーケティング）で扱われている商品の中でも、サプリメントや健康食品は最も売れている製品です。
そして、ネットワークビジネスで扱われている商品には、高品質のものが多いです。そのため多くの人が、健康の維持や病気の予防を目的に、ネットワークビジネス会社が販売しているサプリメントや健康食品を利用しています。
ただ、体に良いサプリメントや健康食品であっても、使用方法を間違うと、逆効果となることもあります。
そうしたことを避けるためにも、あなた自身でサプリメントや健康食品を利用するときや、知人に紹介するときには、正しいサプリメントの使い方を学んでおくことが大切です。
そこで今回は、「サプリメントを摂取するタイミングと注意点」について解説します。
成分によって異なる適切なタイミング
サプリメントや健康食品を利用する上で、「サプリメントを摂取するタイミング」に悩む人は少なくありません。病院で処方される薬であれば、医者から食前や食後、食間など、飲むタイミングを指示されます。
一方でサプリメントや健康食品の場合、店舗やインターネットなどで購入することが多いため、そうしたアドバイスをもらえないことがほとんどです。
そのため、多くの人は自己判断でサプリメントや健康食品を飲むタイミングを決めています。
例えば、「起床後すぐに飲む」という人もいれば、「朝食後に摂る」「寝る前に摂取する」という人もいます。このように、サプリメントや健康食品を飲むタイミングは、その人のサジ加減によって行われているのが現状です。
基本的には、サプリメントは栄養補給であるため、食事と一緒、もしくは食後に飲むことがお勧めです。
ただ実際には、商品によって適切なタイミングが異なります。そのサプリメントや健康食品に合ったタイミングで摂ることで、より体への効果を高めることができるようになります。
具体的には、サプリメントや健康食品に含まれる成分によって「空腹時に飲むべき成分」と「食後2～3時間後に飲むべき成分」に分けられます。
空腹時に飲むべき成分
サプリメントや健康食品は、基本的には食事中や食後に摂った方が効果的なものがほとんどです。ただ中には、食事とは分けて摂取した方が良いものがあります。
例えば、「αリポ酸」という成分が含まれているサプリメントや健康食品は、食事とは一緒に摂らないようにすべきものの1つです。
αリポ酸には、体内に蓄積する有害物質の「排泄作用」や老化の原因である酸化を抑える「抗酸化作用」があります。このうち、αリポ酸の排泄作用は、食事で摂った体にとって必要な栄養素に対しても働くようになります。
そのため、食事と一緒にαリポ酸を多く含むサプリメントや健康食品を摂ると、せっかく食事で摂取した栄養素が過剰に排泄されてしまうことになります。
そうしたことを避けるためにも、αリポ酸は空腹時に摂取すべき成分だといえます。その他にも、カルシウムやマグネシウムは、胃の消化能力を悪くするため、食事と一緒に摂らない方がいいといえます。
食後2～3時間後に飲むべき成分
食事と同時、または空腹時ではなく食後2～3時間後に摂取した方がより効果を発揮する成分があります。その代表的なものが「アミノ酸」です。
アミノ酸とは、タンパク質を構成する成分であり、全身の細胞を形成するために必要不可欠なものです。ただ、アミノ酸は特に小腸や肝臓で大量に必要とされるため、食事で摂取した分は、優先して小腸と肝臓で消費されます。
中には、アミノ酸を肌荒れ解消などを目的に飲む人もいます。しかし、食事と一緒に摂ると、摂取したアミノ酸は肌へ届く前に小腸と肝臓で使い果されてしまいます。
そのため、そのようにアミノ酸を小腸、肝臓以外の組織に対して届けたい場合には、食事で摂取したアミノ酸が十分に小腸と肝臓へ行き渡った後（食後2～3時間後）にアミノ酸のサプリメントを摂ると期待する効果を得ることができるようになります。
サプリメント摂取時の注意点
また、サプリメントを飲む際には「飲み合わせ」と「過剰摂取」に注意する必要があります。
飲み合わせによる危険性
体の健康を維持したり、病気を予防したりするために、サプリメントを飲んでいる人は多くいます。そして中には、病院で医者から処方された医薬品とサプリメントを一緒に使用している人も少なくありません。
一見すると、サプリメントと医薬品は、あまり関係ないように感じるかもしれません。
しかし実際には、商品によっては医薬品と一緒に飲むことで、医薬品の作用を強めたり、逆に弱めたりするサプリメントも存在します。そのため、そうしたサプリメントと医薬品の飲み合わせには十分注意しなければいけません。
例えば、「コエンザイムQ10」というサプリメントがあります。コエンザイムQ10は、体のエネルギーを作るために必要なものです。また、体の老化を促進させる「酸化」を抑える作用もあります。
そのため、コエンザイムQ10 のサプリメントを飲むことで、精力的になったり、酸化が原因で起こる病気を予防したりすることが期待できます。
一方で、コエンザイムQ10は、「ワーファリン」と呼ばれる、血液をサラサラにする薬との飲み合わせに注意しなければいけません。それは、コエンザイムQ10がワーファリンの作用を弱めてしまうためです。
このように、サプリメントによっては、医薬品の作用を妨げてしまう可能性がある商品もあります。そのため、医薬品と飲み合わせる場合には、十分注意しなければいけません。
その他にも、以下のようなサプリメントと医薬品には、相互に影響する可能性があるため注意してください。
・クロレラ、ビタミンK、ビタミンEとワーファリン
・クロム入りのサプリメントとインスリン
過剰摂取の問題
サプリメントの中には、医薬品と飲み合わせることで、医薬品の作用を過剰にしたり、逆に弱くしたりする商品があります。そのため、サプリメントと医薬品を一緒に飲む際には、注意しなければいけません。
また医薬品だけではなく、栄養素同士も飲み合わせによってはお互いに影響しあうことがあります。
例えば、「亜鉛」を補給するためにサプリメントを飲むとします。亜鉛が不足すると、貧血や脱毛、味覚障害などが起こります。特に高齢者では、亜鉛不足によって体の不調が起きている人が少なくありません。そうした場合には、亜鉛を多く含むサプリメントが有効です。
ただ、亜鉛は大量に摂取すると「銅」が体へ吸収されるのを妨げます。そのため、サプリメントで亜鉛を摂りすぎると、銅不足になってしまう可能性があります。
その他にも、ビタミンAとビタミンDは、同じビタミンでありながら、一方を過剰に摂取するともう一方の働きを妨げてしまいます。
このように医薬品でなくても、栄養素の中には、ある栄養素を過剰に摂取してしまうと、働きが障害されてしまうものもあります。サプリメントを飲むと、どうしてもサプリメントに含まれている栄養素を多く摂ってしまいがちです。
そのため、サプリメントを飲む際には、こうした栄養素の過剰摂取にも注意する必要があります。
今回述べたように、サプリメントや健康食品は、含まれる成分の違いによって適切な摂取タイミングがあります。
基本的には、食事中や食後に摂ることで効果を発揮する商品が多いですが、中には空腹時や食後2～3時間後に摂った方がより高い効果が得られるサプリメントや健康食品があることを知っておいてください。
また、体に良いとされるサプリメントでも、「医薬品との飲み合わせ」や「栄養素の過剰摂取」に注意して使用しないと、健康を害することにつながる可能性があります。
そうしたことを避けるためにも、サプリメントを飲む際には、こうした問題を理解した上で商品を選択することが大切です。
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