ネットワークビジネス（MLM：マルチレベルマーケティング）を行っている人の中には、一人親で母子家庭の人も多く存在します。
母子家庭は、ただでさえ一人で子育てをしなければいけないため大変です。その上、女性は男性と比較すると収入が少ないのが現状であるため、生活するのも楽ではありません。そのことも関係して、母子家庭で育った子どもには、大人になっても正社員として働く人が少ない傾向にあります。
ネットワークビジネスは、そうした母子家庭の人にとって非常に向いているビジネスです。ネットワークビジネスであれば子育てをしながらビジネスができるだけでなく、女性であっても高い収入を得ることも可能です。
そこで今回は、「ネットワークビジネスが母子家庭にもたらす影響」について解説します。
もくじ
日本における母子家庭の現状
日本において母親一人による一人親家庭は、平成23年の時点で120万人を超えています。これは母子家庭世帯が約85万人であった昭和63年と比較すると、約1.5倍まで増えていることになるのです。
このように年々増えている母子家庭世帯ですが、さまざまな問題を抱えているのが現状です。
半数以上が貧困家庭
平成23年に「国立社会保障・人口問題研究所」が発表したデータによると、未成年の子どもがいる母子家庭における貧困率は、約57.6パーセントであると報告されています。貧困率とは、所得が国民の平均所得に満たない人の割合を指します。
その一方で、両親が揃っている世帯の貧困率は同年で約10パーセントです。
つまり、母子家庭の半数以上が貧困家庭であり、母子家庭であるだけで貧困状態になる確率が5倍以上になるということになります。
支援を受けなければ就学できない
こうした現状にあるために、母子家庭である小中学生には、経済的な理由により就学援助を受けている子どもが約155万人存在します。就学援助とは、ランドセルなどの学用品や通学費、給食費などを国が補助する制度です。
その他にも、就学支援では以下のような支援を受けることができます。
・学用品費
・体育実技用具費
・新入学児童生徒学用品費等
・通学用品費
・修学旅行費
・校外活動費
・医療費
・クラブ活動費
・生徒会費
・ＰＴＡ会費
こうした、国から学校に通うために経済的な援助を受けている小中学生は年々増加しているのが現状です。平成24年には、就学援助率は過去最高の15.6パーセントになったと報告されています。
日本における母子家庭には、このような現状があります。
女性の年収事情
それでは、なぜ母子家庭には貧困率が高いのでしょうか。もちろん、2人の稼ぎより1人だけの収入の方が少ないことも関係しています。ただ、それだけではなく、男性と比較して女性の年収が少ないことが大きく影響しているのです。
母子家庭における平均年収は300万円未満
現状として、男性と女性では給料に大きな差があります。
具体的には、国税庁の平成26年における民間給与実態統計調査によると、正規社員における平均年収は男性で532 万円、女性で359 万円と報告されています。
つまり、同じように正社員として働いても、女性は男性よりも年収が150万円以上も低くなるのですまた、非正規社員であっても男性は222 万円であるのに対して女性は148 万円と、80万円近く少ないのが現状です。
そして、平成22年に行われた厚生労働省の調査によると、両親が揃った家庭の平均年収が658万円、父子家庭が455万円であるのに対して、母子家庭は291万円と報告されています。
このように、母子家庭では平均年収が300万円を切っているという現状があります。
女性の収入は男性の60パーセント程度
男性と女性では、同じように正社員として働いていても女性の方が収入は少なくなります。
年齢別における月収を調べた報告によると、男性における平均月収のピークは50歳前後で42.3万円となっています。それに対して女性のピークは45歳前後で25.6万円です。
つまり、女性はピーク時の月収が男性のピーク時の60パーセント程度しかないのです。
結婚・出産が収入に影響
このように、女性の収入が男性に比べて低いことにはいくつかの理由があります。
例えば、どれだけ女性の社会進出が推奨されているといっても、男性と比較すると女性はキャリアアップしにくいのが現状です。当然ながら、同じ経験年数であっても立場が違えば収入も低くなります。
また、女性の収入が低い要因として最も影響しているのは、「結婚」と「出産」です。
結婚や出産によって一時的に離職すると、必然的に勤続年数は少なくあります。もちろん、一度職を離れるとキャリアアップにも大きく影響します。
さらに、出産を経験した女性には、正規社員ではなく非正規社員として復帰する人が多いです。このことも、女性の収入を下げている要因だといえます。
このように、女性は結婚や出産が大きく影響して収入が少なくなっているのが現状です。
経済格差と教育格差の関係
女性の収入が少ないことも関係して、母子家庭には貧困状態である家庭が多い傾向にあります。そして、こうした家庭の経済状況は、子どもの教育格差にもつながることが明らかになっているのです。
例えば、2007年に東京大学大学院教育学研究科 大学経営・政策研究センターによって実施された「高校生の進路追跡調査第1次報告書」によると、年収が1000万円を超える世帯では、400万円以下の世帯と比較すると、高校を卒業後に4年制大学に進学する率が約2倍高いことが報告されています。
具体的には、年収1000万円を超えている世帯における子どもの進学率が62.4パーセントであるのに対して、年収400万円未満の世帯における子どもの進学率は31.4パーセントとなっています。
そして、大卒と高卒では、正社員として働いている人の数が大きく異なるのです。
実際に、大卒や大学院卒の人は50パーセント以上が正社員として定着しているのに対して、高卒では定着率が約20パーセントしかありません。
また既に述べたように、正社員と非正規社員では、収入に大きな違いがあります。
このように、家庭における経済格差は子どもの教育格差につながり、教育格差は子どもの将来的な経済格差に影響してくるのです。
ネットワークビジネスが母子家庭に与える影響
ここまで述べたように、母子家庭世帯においては、両親が揃っている家庭や父子家庭などと比較すると、収入が低いのが現状です。
またそれだけではなく、働きながら小さな子どもを育てることは簡単なことではありません。
このように母子家庭では、さまざまな問題に悩まされているところが多いのです。ただ、ネットワークビジネスであれば、こうした母子家庭に起こりやすい問題を解消できる可能性があります。
ネットワークビジネス参加者の過半数は女性
一般的な会社では、女性よりも男性の数が多いところが大半です。そのため、母子家庭で子育てをしている事情を理解してもらえない場合も少なくありません。
その一方で、ネットワークビジネスは参加者の過半数は女性です。中には母子家庭で小さな子どもを育てながらビジネスに取り組んでいる人もたくさんいます。当然、母子家庭同士であれば、お互いに悩みを相談しやすくなります。
こうしたことから、母子家庭であってもネットワークビジネスは参加しやすいビジネスだといえます。
働きながらでも子育て可能
ネットワークビジネスに女性が多い理由の一つに、「働きながら取り組めるビジネスである」ということが挙げられます。
ネットワークビジネスは、会社に出勤する必要もなく、自分のペースでビジネスに取り組むことができます。そのため、子育てをしながらでも十分に行えるビジネスなのです。
例えば、もし会社に勤めていると、子どもが病気で幼稚園や保育園を休まなければいけないときには、職場に迷惑をかけてしまうため、休むことに後ろめたさを感じる人は多いです。その一方でネットワークビジネスであれば、他人の目を気にすることなく仕事を休むことができます。
このように、子育てしながらビジネスに取り組めることは、ネットワークビジネスが女性に人気が高い理由の一つです。
女性でも十分な収入が得られる
既に述べたように、一般的な会社では、どうしても男性と比較すると女性は高い収入を得にくい傾向にあります。その一方でネットワークビジネスであれば、女性であっても十分な収入を得ることが可能です。
ネットワークビジネスでは、一般的な会社のように性差による格差がありません。
実際にネットワークビジネスの所得者の上位には、女性が名を多く連ねています。つまり、ネットワークビジネスであれば、頑張り次第で性別に関係なく高収入を狙うことができるのです。
このように、ネットワークビジネスは母子家庭である女性が行うのに向いているビジネスだといえます。
今回述べたように、母子家庭世帯には、収入の低さなどのさまざまな問題が起こりやすいのが現状です。ネットワークビジネスは、そうした母子家庭に生じやすい問題を解消しやすいビジネスだといえます。
ネットワークビジネスが母子家庭にもたらす影響を理解しておくと、さらにネットワークビジネスの良さを実感できるようになります。
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